キャッシュフローの修正内部収益率を計算するMIRR関数
キャッシュフローの修正内部収益率を計算するMIRR関数は、投資分析やプロジェクト評価などに非常に役立つツールです。MIRR関数は、現金流を正確に分析するために、投資と利益の両方を考慮に入れます。以下では、MIRR関数の使用方法と具体的な使用例を紹介します。
使用方法
ステップ1: フォーミュラバーを選択
まず、MIRR関数を使用したいセルを選択し、フォーミュラバーに入力します。
ステップ2: MIRR関数の式を入力
次に、MIRR関数の式を入力します。基本的な構文は以下の通りです。
=MIRR(現金流の範囲, 投資金利率, 利益再投資率)
現金流の範囲は、投資や利益のキャッシュフローが入力された範囲です。投資金利率は、投資に対する必要な利益率を示し、利益再投資率は、投資からの利益を再投資する期待利益率を示します。
ステップ3: 公式を計算
最後に、セルに入力したMIRR関数の式を計算するために、エンターキーを押します。MIRR関数は、指定した現金流とパラメータに基づいて、修正内部収益率を計算します。
使用例
使用例1: 投資プロジェクトの評価
ある会社が新しいプロジェクトに10万ドルを投資し、予想されるキャッシュフローが以下のようになっています。
年 | キャッシュフロー
—-|—————
0 | -100,000
1 | 30,000
2 | 40,000
3 | 50,000
投資金利率は10%とし、利益再投資率は5%とします。
この場合、MIRR関数を使用して修正内部収益率を計算するには以下のように入力します。
=MIRR(B2:B5, 0.1, 0.05)
この式を計算すると、修正内部収益率は約13.6%となります。修正内部収益率が投資金利率よりも高い場合、プロジェクトは収益性が高いと判断されます。
使用例2: 投資ポートフォリオの評価
ある投資家が2つのポートフォリオの投資収益を比較し、どちらが収益性が高いかを判断したいとします。
ポートフォリオAの予想キャッシュフローは以下の通りです。
年 | キャッシュフロー
—-|—————
0 | -500,000
1 | 100,000
2 | 150,000
3 | 200,000
ポートフォリオBの予想キャッシュフローは以下の通りです。
年 | キャッシュフロー
—-|—————
0 | -800,000
1 | 200,000
2 | 300,000
3 | 400,000
投資金利率は5%、利益再投資率は10%とします。
MIRR関数を使用して、ポートフォリオAとポートフォリオBの修正内部収益率を計算するには以下のように入力します。
ポートフォリオA: =MIRR(B2:B5, 0.05, 0.10)
ポートフォリオB: =MIRR(D2:D5, 0.05, 0.10)
この計算により、ポートフォリオAの修正内部収益率は約10.6%、ポートフォリオBの修正内部収益率は約13.8%となります。ポートフォリオBの方が高い修正内部収益率を示しているため、収益性が高いポートフォリオと判断されます。
まとめ
MIRR関数は、キャッシュフローの修正内部収益率を計算するための便利なツールです。投資プロジェクトや投資ポートフォリオの評価に活用することができます。MIRR関数は、現金流とパラメータを入力することで正確な収益性の評価を行うことができます。修正内部収益率が投資金利率を上回る場合は、収益性の高い投資と判断されます。