【第1セクション】
OFFSET関数の便利な使い方を紹介します
Microsoft Excelでは、OFFSET関数を使うことで、指定したセルから相対位置にあるセル範囲を参照することができます。OFFSET関数は、動的範囲指定にも使われることがあり、特定の条件下でプログラム的にデータ範囲を更新することが可能です。これにより、特定の条件でデータ範囲を自動的に更新することができ、手作業で範囲を変更する手間を省くことができます。次に、OFFSET関数の具体的な使用方法を紹介します。
【第2セクション】
OFFSET関数の使用方法
Step 1. 関数を入力するセルを選択する
OFFSET関数を使用する場合、まずは関数を入力するセルを選択する必要があります。例えば、A1セルにOFFSET関数を入力したい場合は、A1セルを選択します。
Step 2. 引数を指定する
次に、OFFSET関数の引数を指定する必要があります。一般的に、OFFSET関数は5つの引数を必要とします。以下に各引数の説明を示します。
– range: OFFSET関数を適用する基準となるセル範囲を指定します。
– rows: 基準となるセル範囲から、何行分移動するかを指定します。負の値を指定すると、セル範囲を上に移動します。
– cols: 基準となるセル範囲から、何列分移動するかを指定します。負の値を指定すると、セル範囲を左に移動します。
– height: 参照するセル範囲の高さを指定します。
– width: 参照するセル範囲の幅を指定します。
例えば、A1セルを基準として、2行下に移動した後、2列右に移動する範囲を参照したい場合、以下の関数を入力します。
=OFFSET(A1,2,2)
この場合、セル範囲はC3を含む4つのセルの範囲となります。
Step 3. 範囲を確認する
最後に、OFFSET関数を適用し、参照されるセル範囲を確認する必要があります。FUNCITONキーとF9キーを同時に押すことで、OFFSET関数が返す値(参照されるセル範囲)を確認することができます。
【第3セクション】
OFFSET関数の使用例
使用例1. 動的範囲指定
OFFSET関数は、動的範囲指定にも活用されます。例えば、あるデータの行数が増加した場合、SUM関数等で合計値を算出する際に、範囲を手動で変更する必要があります。しかし、OFFSET関数を活用することで、自動的に範囲を更新することが可能となります。
例えば、A列には名前、B列には数学の点数、C列には英語の点数が記載されているとします。B列とC列の点数の合計値を算出する場合、以下の関数を使用します。
=SUM(OFFSET(B2,0,0,COUNTA(A:A)-1,2))
この関数では、B2を基準として、データ範囲の行数をCOUNTA関数(データ列内の非空セル数を返す関数)を使って求め、点数が無い最初の列をleft、点数が無い最初の行をtopとしてオフセットさせています。
使用例2. セル範囲の移動
OFFSET関数を使用することで、セル範囲を移動させることもできます。例えば、A1:C3のセル範囲に対して、B2:C4のセル範囲を参照したい場合、以下の関数を使用します。
=OFFSET(A1,1,1,3,2)
この関数では、A1を基準として、1行下と1列右に移動し、3行2列の範囲を参照しています。
【第4セクション】
まとめ
OFFSET関数を使うことで、指定したセルから相対位置にあるセル範囲を参照することができます。また、OFFSET関数は動的範囲指定にも使われ、データ範囲をプログラム的に自動的に更新することが可能です。OFFSET関数を使うことで、手作業で範囲を変更する手間を省き、効率的かつ素早くデータを分析することができます。