スライドの幅・高さを一括変更するヒント
PowerPointでプレゼンテーションを作成する際、スライドのサイズは非常に重要です。特に、異なるプレゼンテーションでスライドの幅や高さを統一したい場合、手動で設定していると大変手間がかかります。そこで活躍するのが「マクロ」です。マクロを使うことで、スライドのサイズを一括で変更することができ、作業の効率化を図れます。また、特定のテーマやブランドガイドラインに従ったサイズに統一することも容易になります。この機能を使うことで、プレゼンテーション作成の時間を大幅に短縮し、視覚的に整ったスライドを簡単に作成することが可能です。
使用方法
ステップ1: 開発タブを表示する
最初に、PowerPointの上部にあるリボンに「開発」タブを追加します。これを行うには、ファイルメニューから「オプション」を選び、「リボンのユーザー設定」をクリックします。右側のリストから「開発」をチェックして「OK」を押します。
ステップ2: 新しいマクロを作成する
「開発」タブをクリックし、「マクロ」を選択します。新しいマクロに名前を付けて、「作成」をクリックします。これにより、Visual Basic for Applications (VBA) エディタが開きます。
ステップ3: マクロコードを入力する
VBAエディタに以下のようなコードを入力します。
“`vba
Sub ChangeSlideSize()
Dim slideWidth As Single
Dim slideHeight As Single
‘ スライドの新しいサイズを指定
slideWidth = 30 ‘ 幅30cm
slideHeight = 20 ‘ 高さ20cm
‘ 各スライドのサイズを変更
Dim sld As Slide
For Each sld In ActivePresentation.Slides
sld.Shapes.Range.Select
With ActivePresentation.PageSetup
.SlideWidth = slideWidth * 28.35 ‘ 幅をポイントに変換
.SlideHeight = slideHeight * 28.35 ‘ 高さをポイントに変換
End With
Next sld
End Sub
“`
このコードは、スライドの幅を30cm、高さを20cmに設定します。
ステップ4: マクロの実行
VBAエディタを閉じて、PowerPointに戻ります。再び「開発」タブに戻り、「マクロ」を選択し、先ほど作成したマクロを選んで「実行」を押します。これで、全てのスライドのサイズが指定したものに変更されます。
使用例
使用例1: 学校の発表用スライド
例えば、学校での発表において、全てのスライドをA4サイズ(21cm x 29.7cm)に統一したい場合、このマクロを使用することで瞬時に全てのスライドをA4サイズに設定できます。全員が同じフォーマットを使うことで、より見やすく、整ったプレゼンテーションになります。
使用例2: 社内プレゼンテーション
社内のプレゼンテーションで、クライアント向けに特定のスライドサイズ(例:シネマスコープ、38.1cm x 21.4cm)に合わせたい場合も、マクロを使うことで全てのスライドのサイズを一度に変更できます。これにより、資料作成の効率が上がり、時間を有効に使うことができます。
使用例3: イベント用スライド
イベントの場で使用するプレゼンテーションでは、プロジェクターの仕様に合わせたスライドサイズ(例:16:9フォーマットで、33.87cm x 19.05cm)にしたいときがよくあります。このような場合も、マクロを使用することで、時間を掛けずに全てのスライドを適切なサイズに調整できます。
まとめ
PowerPointのスライドサイズを一括変更するためのマクロの使用は、プレゼンテーション作成の効率化に大きく寄与します。手動で一つ一つ変更する手間を省き、時間を大幅に短縮できるので、特に複数のスライドを扱う場合には非常に便利です。これにより、視覚的に一貫したプレゼンテーションを簡単に作成することができ、クオリティの高い発表を行うことができます。ぜひ、このマクロを使って、スライド作成をスムーズに進めてみてください。